女子組手 新垣（浦添）Ｖ　県高校夏季空手

　空手道の県高校夏季大会は２７日、コザ高体育館であり、個人組手の男子は玉城大護（前原）、女子は新垣夏紀（浦添）が制した。男子個人形は島袋佑哉（コザ）、同女子は與那覇綾子（浦添）が頂点に立ち、１・２年男子個人組手は赤嶺洸史（首里）、同女子は宮城亜津咲（浦添）が栄冠を手にした。

◆苦戦越え新境地へ／快勝の新垣
　決勝のマットを下りると同時に表情が緩み、ほっとしたように笑みを浮かべた。女子個人組手を制した新垣夏紀（浦添）。万全ではなく、本来とは違う戦法を強いられた。「いつもと違う組手でも勝てたのはうれしいし、自信になった」と新境地を開いた。
　２回戦で突きを出した際に右手を痛め、「握っても力が入らないし、正直どうなるかドキドキだった」。
　本来は相手の懐に飛び込んで中段の一撃を打ち込むのが理想だが、アクシデントに対応して攻撃を変更。構えた時に前になる左手（前拳）の突きと足技を組み合わせ、相手との間合いを保ちながら戦った。
　決勝は作戦通り足技で圧力をかけ、相手がひるんだところに技を仕掛けた。二つの上段突きと鮮やかな中段蹴り。終わってみれば４―０の快勝だった。
　３月の全国選抜大会で１６強入りし、５月にはジュニアの日本代表選考会に参加する。選考に合わせて１カ月足らずで３キロの減量にも取り組んだ。減量の影響で感覚にずれを感じていたというが、この日の実戦で好感触を得た様子だった。
　県高校総体の団体組手で浦添は過去２年優勝を逃している。「ことしは本当に、絶対に優勝したい。活躍に期待してほしい」。主将を務める新垣は、頼もしい笑顔で優勝旗奪還を誓った。（大城周子）