宮里(女子)首里(男子)制す 全沖縄中学バレー


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女子決勝 松島―宮里 第2セット、強烈なスパイクでポイントを奪う宮里の与那嶺愛=29日、西原町民体育館(仲本文子撮影)

 バレーボールの第54回全沖縄中学校選手権大会最終日は29日、西原町民体育館で男女の決勝までを行った。男子は首里が2―1で平良を破り、新人大会、九州選抜大会県大会に続いて栄冠を手にした。

女子は宮里が2―0で松島にストレート勝ちして20年ぶりの優勝を果たした。

◆劣勢も気持ち切らさず/女子宮里
 成長した宮里の選手たちがコートで躍動した。決勝の松島戦では接戦の末に第1セットを取ると、第2セットは序盤の劣勢をはねのけて勝利を手にした。大城克哉コーチは「精神的な強さが出て頼もしくなった」と目を細めた。
 新人大会は2位、九州選抜大会県大会では3位。これまで上位に勝ち進みながらも頂点に手が届かなかった。比嘉美夕音主将は「前の大会までは気持ちが弱くて緊張し過ぎていた」と振り返る。課題を乗り越えるために交流のあるコザ高の選手と練習をして、試合中に気持ちを維持する方法を学んだ。比嘉主将は「今大会は一点一点をみんなで喜び、声を出して支え合った」と言い、チーム一丸となって戦ったことを強調する。
 決勝の第1セットは松島が得意とするサーブに崩されて失点。23―12から一気に3点差まで詰め寄られたが、得点源の与那嶺愛が悪い流れを断ち切った。チームメートがつないだボールを強烈なスパイクで相手コートに返し、「勝利を目指すみんなの気持ちが伝わった」と笑顔を輝かせる。
 第2セットの序盤は松島にリードを許したが、再び与那嶺の得点で勢いを取り戻した。与那嶺は「みんなが上げてくれたボールだから絶対に決めたかった」と仲間に感謝する。比嘉主将は「全員の気持ちが一つになったから優勝できた」と胸を張り、今後の大会に向けて「どんな相手が来ても引かずに向かっていく」と誓った。(平安太一)