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テニスの春季選手権兼第89回全日本選手権県予選は4日、奥武山運動公園庭球場で一般オープンクラスの男女シングルス決勝を行い、男子は宮城陵太(TTT)が2連覇を飾り、女子は山内中3年の我那覇真子(チャレンジ)が頂点に立った。男女の優勝者は全日本出場権の懸かる西日本選手権(9月・大阪)に推薦される。
◆積極プレー光る/集中切らさず攻め貫く
最後は強烈なフォアで相手をベースライン奧に押しやり、甘くなった返球をボレーで突き刺した。女子一般シングルスを制したのは15歳の我那覇真子だった。試合中も優勝を決めた瞬間も淡々としていたが、コートを出ると「とってもうれしい。久しぶりに自分の力を百パーセント出せた感じがした」と笑顔を見せた。
決勝の相手、下地奈緒は一つ上の学年で、1月のMUFGジュニアトーナメント県予選など敗戦が続いていた。「先手先手で攻め、ミスをしてもどんなスコアでもいいから勝とう」。そう意識した通り、我那覇の積極的なプレーが光った。
第1セットを6―3で先取した後、第2セットは相手に打ち込まれて3―6で失った。だが「試合前から1セットは取られてもいいと思っていた」と落ち着いていた。相手をコート外に追い出すようなサーブで崩し、隙を確実に突いた。疲れからミスが続いた相手に対し、集中力を切らさなかったのも勝因となった。
これまでダブルフォールトが目立つなどサーブが課題だったが、練習から正確さを意識することで安定し、「次のプレーを考えられるようになった」と余裕も生まれた。本年度から県協会の強化指定選手にも選ばれた期待のホープは、7月の九州ジュニア選手権を照準に「今回の優勝を生かして頑張りたい」と声を弾ませた。(大城周子)