ANA、沖縄―シンガポール便就航 国際貨物事業


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シンガポールへ向け、貨物の積み込み作業が行われるANAの貨物専用機=14日午前4時半すぎ、那覇空港貨物ターミナル

 全日本空輸(ANA)は、那覇空港を中継拠点(ハブ)とする国際航空貨物事業で、新たに沖縄―シンガポール線を開設し、14日午前5時すぎ、初便がシンガポールに向け飛び立った。

 沖縄からの輸送時間は約5時間で週6便運航する。アジアの中心に位置し、近隣諸国にも多くの産業が集積するシンガポールを新たな拠点とし、工業製品や食品などの輸出入拡大を図っていく。
 シンガポール線の就航に伴いヤマト運輸も2014年度中に国際クール宅急便を、シンガポールにも展開する方向で準備を進める。
 シンガポール線の開設でANAの沖縄からの貨物便就航都市は海外8地点、国内4地点の計12地点となった。初便は貨物重量が約41トンで電子部品や薬品類を中心に満載。今後も重量搭載率7割を目標に掲げる。
 13年から香港へのクール宅急便事業を始めているヤマト運輸はシンガポールのほか、14年度上期には台湾での実施も予定している。
 ANAの貨物事業会社「ANA Cargo(カーゴ)」の谷村昌樹沖縄統括室室長は「中継地点としてだけでなく、周辺産業の育成などに取り組み、沖縄のメリットを最大限に生かしていきたい」と抱負を語った。県の関係者は「シンガポールは購買力も高く、生鮮食品の輸出も期待できる。11月に開催される沖縄大交易会の追い風になる」と話した。
英文へ→ANA begins cargo flights between Okinawa and Singapore