陸上の第65回沖縄選手権大会兼国民体育大会選考会が17日、県総合運動公園陸上競技場で開幕した。一般女子走り高跳びは徳本鈴奈(那覇西高)が1メートル74で連覇し、27年ぶりに県高校記録を1センチ上回った。大会記録も28年ぶりに塗り替えた。
同男子400メートルリレーでは大城友喜、山内昌也、金城研、譜久里武(ネクスト・ワン)が42秒01で3位に入り、チームが持つ35歳以上のアジア記録を更新した。
◆「絶対跳べる」集中の跳躍
成功を確信すると背中からマットに落ちながら、思わず笑みがこぼれた。17歳の徳本鈴奈(那覇西高)が27年間、破られなかった大記録を笑顔で跳び越えた。
一般女子走り高跳びは徳本の独壇場だった。ウオーミングアップから調子が良く、体が軽い。1メートル70までノーミスでクリアし、大会記録をあっさり更新。県高校新の1メートル74に臨んだ。
1、2回目は失敗。徳本は「絶対跳べる」と自分に言い聞かせ、集中力を高めた。3回目はスピードの乗った助走から思い切りよく踏み切ると、バーをするりと越えていった。
県記録(1メートル75)更新を狙い1メートル76にも挑んだが、失敗。「もう少しでいけそうだった」と悔やんだ。
中学時代に取り組んだバスケットボール仕込みの、バネのある跳躍が持ち味。この1年は助走のスピードアップを心掛け、前回大会より6センチ記録を伸ばした。
3年生の徳本は「1年生のころから、全国で入賞することが夢だった」。今回出した1メートル74は総体や国体でも上位が狙える好記録だ。1年生の時に思い描いた夢に、手が届くところまで来ている。(荒井良平)
◆52秒台出ず残念/崎本、男子400障害V
一般男子400メートル障害で優勝した崎本和誠(那覇西高) (優勝タイムの53秒52は)52秒台を狙っていたので残念。9、10台目のハードルで歩数が届かず、タイムにつながらなかった。2日目の110メートル障害でも優勝を狙いたい。
◆400R(35歳以上)アジア新/ネクスト・ワン 熟練の技に磨き
世界を狙うベテランたちの進化が止まらない。一般男子400メートルリレーの大城友喜、山内昌也、金城研、譜久里武(ネクスト・ワン)が熟練の技と若者に負けない肉体を磨き続け、チームベストのアジア記録を0・4秒更新。35歳以上の世界記録まであと0・12秒に迫った。
1走、36歳の大城は「集中していたのでうまくスタートが切れた」。2走で36歳の山内は「アンカーの譜久里さんにいい位置でつなぎたかった」と先行する走者を追走。3走の金城につないだ。35歳の金城は「アンカーとのバトンパスがもう少しうまくいけば世界記録が狙えた」と悔やんだ。
43歳の譜久里は「世界記録が見えてきた。若いときはパワーで走っていたが重心移動の技術や日ごろのメンタルなど総合力を高めていきたい」と世界新へ成長を誓った。
※注:崎本和誠の「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img53781a7410251.jpg)
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img53781cddcd4c7.jpg)
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img53781b3322bef.jpg)
![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img53781bb889a5c.jpg)