當眞(浦添)個人戦制す 県中学相撲


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個人戦決勝 前まわしを取りに来た相手をいなす當眞嗣斗(浦添)=18日、名護市営相撲場

 相撲の第24回県中学校選手権大会兼全国都道府県中学校選手権大会県第1次予選大会が18日、名護市営相撲場で行われ、個人戦は當眞嗣斗(浦添)が寄り切りで島袋夢蔵(同)を破って優勝を飾った。

団体戦は浦添A(當眞、島袋)がリーグ戦で全勝して頂点に立った。個人戦のベスト8進出者と県相撲連盟の推薦者1人が6月にうるま市で行われる2次予選に出場する。

◆當眞、ライバル寄り切る
 左上手を取った瞬間、當眞嗣斗(浦添)は勝利を確信した。体を引きつけて土俵際まで押し込むと、粘る相手をものともせずに寄り切った。「左を取った時点でどんなに粘られても大丈夫だと思った」。得意とする形に持ち込んで、「いいライバル」と語る島袋夢蔵(同)をはねのけて優勝を決めた。
 立ち合いは納得できる内容ではなかった。ぬかるんだ土俵に足を取られて踏み込めず、「相手を自分の陣地に入れてしまった」。強くぶつかって、力で押していくイメージ通りの形を出せなかった。それでも冷静さは失わなかった。前まわしを取りに来た島袋を右にいなすと、相手の上体を押し上げて左上手をつかんだ。土俵際では島袋が踏ん張ってきたが、「焦らずにゆっくりと勝負を決めた」。
 島袋には普段の練習から負けたことはないが、「いつもとは違う粘りがあった」と強さを感じた様子だ。「(島袋は)仲間でありライバルでもある。互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら強くなりたい」と力を込める。
 3日のOTV杯でも頂点に立ち、県内の中学相撲の横綱として君臨する。「今年は全ての大会で優勝して全国でも3位以内に入る」と決意を示し、「白鵬のようにバランスのいい相撲を取れるように足腰を鍛えたい」と瞳を輝かせた。(平安太一)