當間(九共大)やり大会新 陸上県選手権


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九州学生陸上に続き2日連続で大会新記録を出して優勝したやり投げの當間汐織=18日、県総合運動公園陸上競技場(仲本文子撮影)

 陸上の第65回沖縄選手権大会兼国民体育大会選考会最終日が18日、県総合運動公園陸上競技場で行われた。一般女子やり投げは當間汐織(久米島高―九州共立大)が52メートル46の大会新で優勝した。

一般男子5千メートル競歩では比嘉大悟(北山高)が22分49秒39で県記録を更新して頂点に立った。同800メートル走では山城興平(前原高)が1分55秒48、同110メートル障害は崎本和誠(那覇西高)が14秒69でそれぞれ大会新で制した。男子B(中3・高1)の砲丸投げは宮里盛斗(那覇西高)が12メートル79で、女子B(中3・高1)の100メートル障害は大城有利加(那覇西高)が15秒09の好記録で1位になった。(記録は後日掲載)

◆充実18歳、成長の52メートル46
 力強い助走から大きく振りかざした力がやりに伝わり、鋭く飛んでいく。久米島が誇る陸上の星・當間汐織(九州共立大)が前日の九州学生陸上に続いて大会新で優勝する離れ業を成し遂げた。
 3投目で大会新の52メートル46を出し、優勝を確実にすると、「自分の動きだけに集中した」5投目はファウルになったものの自己ベストを上回る55メートルを超えた。「いい感覚がつかめた」と充実した表情を見せる。
 高校時代、久米島では練習する場所がなく、競技には厳しい環境だった。大学では練習漬けの毎日だが「目の前に手本となる先輩がいる。毎日投げられる。指導を受けて技術が一つずつ身につく」という新環境に「毎日が楽しい」と笑顔があふれる。充実した練習で力を付け「今年中には60メートルを投げられるようになりたい」と意気込む。
 今大会、強行軍で臨んだ理由は「国体の選考を兼ねているから」。高校時代に自己ベストを出し、沖縄代表として出場する国体に強い思い入れがある。
 「本当は島まで帰りたいのに時間がない」と、表彰式が終わると慌ただしく会場を後にした。大好きな故郷に成長の報告をした18歳の背中には希望の輝きがあふれていた。(関戸塩)

※注:崎本和誠の「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし