全日本重量挙げ選手権 糸数(62キロ級)あっさり更新


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 重量挙げの全日本選手権は23日、岩手県の江刺中央体育館で初日を行い、男子62キロ級で県勢の糸数陽一(豊見城高-日大-警視庁)がスナッチ130キロ、日本新のジャーク167キロを挙げ、大会新のトータル297キロで優勝した。同級の宮本昌典(沖縄工高)はスナッチ121キロとトータル264キロで日本高校新記録を樹立し、4位だった。

2位にはトータル274キロで上地克彦(豊見城高-日大-自衛隊体育学校)が入った。女子48キロ級の大城みさき(ハーツ&ハーツクリニック)はスナッチ75キロ、ジャーク89キロのトータル164キロで連覇を果たした。同53キロ級の金城尚乃(県ウエイトリフティング協会)はトータル173キロで3位だった。

◆糸数 リオ照準、進化続く
 ジャークで日本記録を更新し、トータルでは2位に23キロ差を付けた。男子62キロ級の糸数陽一は圧倒的な強さを見せつけながらも「トータルでも日本新を出したかった。うれしさ半分、悔しさ半分の優勝だ」と淡々と振り返った。
 ジャーク2本目の165キロで足元がふらつき、失敗と判定されてしまう。それでも「挙げられている手応えはあった」。3本目は自らの日本記録を1キロ上回る167キロに挑むと安定した試技であっさり記録を塗り替えた。
 あくまで目標は2016年リオデジャネイロ五輪でのメダル獲得。ロンドンでは日本代表入りを期待されながらも、あと一歩のところで代表の座を逃し、悔しい思いもした。「五輪で活躍して、お世話になった人たちに恩返しがしたい」と強い気持ちで練習に打ち込んでいる。
 「ジャークで170キロを挙げられれば、メダルのラインに届く」。悲願の夢舞台まであと2年、糸数は一歩一歩、成長を続けている。

◆リオ目指し頑張る
 女子48キロ級を連覇した大城みさき この大会で優勝しないと世界大会、アジア大会の代表に選ばれる可能性がほとんどなくなるので、どうしても優勝したかった。右膝をけがしていたが最後は「膝がどうなってもいい」と思いっきり挙げた。リオ五輪目指してこれからも頑張る。