北山が九州切符 高校ホッケー 女子16年ぶり県予選


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後半13分 先制のゴールを決める北山の伊豆味ほのか(左)=24日、北山高グラウンド(荒井良平撮影)

 ホッケーの第36回全九州高校大会県予選大会は24日、北山高グラウンドで女子決勝を行い、北山が2―0で首里を破り、九州大会への切符をつかんだ。女子県予選は、創部2年目の首里が初参加したため1998年以来16年ぶりに行われた。

試合は後半13分、北山がカウンターから伊豆味ほのかのゴールで先制。同19分にはペナルティーコーナーから山城嘉那子が追加点を奪い、試合を決めた。九州大会は6月20日から、鹿児島県で開かれる。

◆1年生FW大仕事/伊豆味、貴重な先制点
 16年ぶりに行われた県予選。前半から北山がペースを握って首里ゴールに迫るが、堅い守備に阻まれてゴールを奪えない。苦しいチームを救ったのはスティックを握ってまだ1カ月の1年生FWだった。
 後半13分、中央で構える伊豆味ほのかに、主将の上間貴恵からロングパスが通る。的確なレシーブで相手守備陣を置き去りにすると独走。GKとの1対1を冷静に決めた。
 初出場となる公式戦で貴重な先制点を挙げた伊豆味は「(パスをせずに)自分で行け、と言われていた。緊張したが、いいパスが来たのでうまく決められて良かった」と喜んだ。
 アシストを決めた上間は右サイドにいる味方の名前を呼び、フェイントを入れてから中央の伊豆味にパスを通した。「右サイドからの攻撃が読まれていたので、中央に出した」と狙いすましたプレーで、2年生主体の首里に経験の差を見せつけた。
 次は九州大会。上間は「うちはメンタル面が課題。もっと強気で臨んで、まずは1回戦突破を目指したい」と話した。(荒井良平)

◆創部2年の首里 初勝利持ち越し/一歩及ばず
 首里は創部以来、2度目の公式戦に「打倒・北山」を掲げて臨んだが一歩及ばず、初勝利は持ち越しとなった。
 3年生不在で、2年生がチームの中心。北山とは昨年11月の新人大会で敗れたものの、直近の練習試合では2連勝。手応えを感じていたが、細かなパスミスも出てゴールを奪えなかった。
 主将の喜舎場萌子は「先制された時は『まだ行ける』と思ったが、2点目を一瞬で取られてしまった」と悔やんだ。
 それでも「まだ(北山と)差はあるが、練習していけば埋められると感じた」。切磋琢磨(せっさたくま)し合いながら、沖縄ホッケーを引っ張っていく。