琉球、長野に零敗 J3第13節


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後半、長野のゴール前で競り合うFC琉球のDF浅田大樹(右)ら=25日、沖縄市陸上競技場(山城博明撮影)

 サッカーJ3のFC琉球は25日、長野パルセイロと沖縄市陸上競技場で第13節を戦い、0―2で敗れた。4勝3分け6敗で勝ち点15、順位は一つ下げて8位。琉球は前半、0―0で折り返したが、後半は疲れで足が止まり、2点を奪われた。次は6月1日午後1時、SC相模原と神奈川県の相模原ギオンスタジアムで対戦する。

琉球(4勝3分け6敗)(15)
 0―2(0―0,0―2)
長野(7勝5分け1敗)(26)
▽得点者【長】宇野沢、勝又

 【評】FC琉球が格上の長野パルセイロに力負けした。前半は風上の琉球がペースを握った。セットプレーやMF小幡純平のドリブルで好機を演出するが、ゴールを奪えない。後半、琉球に疲れが見え始めると、MF友利貴一に当たったこぼれ球が相手に渡り、フリーで決められた。試合終了間際にはサイドチェンジから守りを崩され、追加点を奪われた。長野は途中出場した選手たちの動きが良かった。(荒井良平)

◆暑さ生かせず地力に差 後半足止まるFC琉球
 沖縄の暑さは、FC琉球に味方してくれなかった。有利にゲームを進めた前半と打って変わって後半は足が止まり、まるで別のチームになってしまった。格上の長野パルセイロに地力の差を見せつけられた。
 風上に立った前半は琉球の時間帯だった。DFラインからのフィードが、ワントップの青木翔大に収まる。中盤でパスも回り、左サイドの小幡純平やボランチ友利貴一が縦への突破力を見せる。しかしシュートは2本しか打てず、点は奪えない。DF浦島貴大は「もっとシュートへの意識を高めるべきだった」と悔やんだ。
 後半「ばててしまった」(浦島)と言う通り、琉球の運動量が落ちると、長野の鋭いカウンターが牙をむく。途中出場の選手を起点に流れるようなパスワークが復活すると、足の止まった琉球はついていけなかった。長野に後半だけで7本のシュートを放たれ、2点を奪われた。
 この日、ピッチの気温は27・4度。本格的な夏を迎えれば、もっと暑くなる。GK田中賢治は「僕らは普段から暑い中でやっている。これを強みにしていかないと」と地の利を生かせなかったことを悔やんだ。
 これで、JFL時代から長野相手に8連敗。薩川了洋監督は「何で(一つも)勝てないのか分からない」と首をひねり「選手個人のちょっとした差が、チームになると大きくなる。この差を埋められれば、勝利の目はある」と次を見据えた。(荒井良平)

◆差を感じる試合
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 前半いい流れだったが、後半になって疲れてしまった。(長野と)フィジカルの差を感じる試合だった。(90分のうち)50~60分までしかサッカーができていなかった。その時間をどう増やしていくか、疲れた中でどういうサッカーをしていくのか、これから考えていかないといけない。

◆走って勝利手に
 美濃部直彦監督(長野パルセイロ)の話 前半はいい展開にならなかったが、暑さの中でも選手がしっかり走って勝利を手に入れたことを評価したい。