知事、財政支援要請へ 琉大病院移転 来週にも政府に


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 佐喜真淳宜野湾市長と大城肇琉球大学長が29日、県庁で仲井真弘多知事と会談し、2015年3月に返還が予定される米軍キャンプ瑞慶覧・西普天間住宅地区(宜野湾市)の跡地に琉大医学部と同付属病院を移転する構想への支援を要請する。

これを受けて仲井真知事は6月上旬に上京し、政府との跡地利用推進協議会で協力を求める予定だ。
 知事は上京に合わせて下村博文文部科学相や山本一太沖縄担当相に財政支援などについて要請する方針。市が進める西普天間地区の公共用地の先行取得に関し、期間や面積についての要件緩和も求める見通しだ。
 文科省は本紙の取材に対し、国立病院を新築する場合の予算について「原則として建物は国が1割を補助し、残り9割は国立病院自身が国の財政投融資から資金を借りる形で調達する」と説明している。
 今回の移転計画に関して文科省は「報道は承知しているが、具体的には調整中だ。まだ事務レベルでのやりとりであり、琉大側と正式に議論しているわけではない」と述べるにとどめた。
 県などによると、琉大病院・医学部は西普天間跡地への移転費を約900億円と想定しており、文科省などから財政的な支援を受ける方向で要請するとみられる。