「東アジアの拠点に」鳩山元首相 沖縄の可能性語る


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
鳩山由紀夫氏

 鳩山由紀夫元首相が理事長を務める東アジア共同体研究所は31日、那覇市に琉球・沖縄センターを開設したことを記念したシンポジウムをロワジールホテル那覇で開いた。約700人が詰めかけ、識者らが東アジアの中で沖縄が果たすべき役割や可能性について語った。

 鳩山氏は開会あいさつで、琉球王国が東アジアの国々との交易で栄えたことに触れ「沖縄は地理的にも歴史的にも文化的にも政治・行政的にも東アジアのど真ん中に位置する、明るい希望のある地域だ」と沖縄の有利性を強調。「沖縄戦で本土防衛の捨て石となり、戦後は軍事力の要石となっていったが、沖縄を東アジアの拠点、平和の要石にしていきたい」と話した。
 シンポ後、鳩山氏は普天間飛行場の移設問題について「国外移設の可能性は十分にある。政府は相当強硬な姿勢に出ているが、県民の総意をしっかりと示すことができるような対応をしていきたい」と述べ、県内移設反対の民意に添い活動を展開する考えを示した。
 シンポでは筑波大名誉教授で国際アジア共同体学会代表の進藤栄一氏、「インサイダー」編集長の高野孟氏、元外務省国際情報局長の孫崎享氏が講演した。
 稲嶺進名護市長も登壇し、普天間問題に関する訪米行動について報告した。
英文へ→Former Prime Minister Hatoyama: “Okinawa will serve as a hub for peace in East Asia”