仲里(宜野湾)110キロ級優勝 全国中学レスリング


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 レスリングの沼尻直杯第40回全国中学生選手権大会は7、8の両日、茨城県立スポーツセンター体育館で各階級決勝まで行い、男子110キロ級で仲里優力(宜野湾)が優勝した。

県勢は仲里をはじめ男女の7階級に出場し、男子47キロ級の徳比嘉二仁(鏡原)、與那嶺明輝(今帰仁)、同53キロ級の仲泊勇之介(北中城)、新垣将吾(嘉手納)が3回戦まで進んだ。

◆残り5秒の逆転劇/冷静な戦い「目標は五輪」
 終了間際の逆転劇だった。男子110キロ級の決勝。仲里優力(宜野湾)は残り10秒の時点で1点を追い掛けていた。相手はタックルで揺さぶりを掛けてきたが、うまくさばいて後方に回り込んだ。残された時間は5秒を切った。相手の膝を地面に押し付けてポイントを稼ぎ、逆転に成功した。「最後まで焦らずに戦って勝てたことが良かった」と喜びを語る。
 初戦はわずか52秒でフォール勝ちしたが、準決勝は2―0でポイント勝ちだった。「(準決勝は)とてもきつかった」と振り返る。激しい攻防が繰り広げられた試合で焦りもあった。セコンドの声を冷静に聞くこともできずに余分な体力も消耗したという。
 決勝はタックルを得意とする相手に苦戦した。追い掛ける展開が続いたが、「負けているときでも冷静になった」。準決勝の反省からセコンドの声をしっかり聞くようにして、「焦らずに自分のやりたい戦い方ができた」と達成感をにじませる。
 全国中学生選手権の優勝は目標だった。与那覇竜太(浦添工―専修大)など憧れの選手が栄冠を手にした大会で、「いつかは自分も優勝したかった」と話す。「今大会はいい部分も反省点も見つかった」と成長にもつながった様子で、「目標はオリンピックに出ること」とさらなる飛躍を誓った。