【恩納】恩納村教育委員会は、村内の子どもたちにアジアの国々とのつながりをつくってもらおうと、台湾やマレーシアなど4カ国・地域と独自の国際交流を続けている。ことし2月にマレーシアの教育省から交流許可を獲得。5月には、村内の小中学生が台湾の小中学校で授業に参加するなど、つながりをさらに深めている。
企画した村教育委員会国際交流オーガナイザーの本田勝也さんは「これからはアジアの時代。コミュケーション力を付けて世界にどんどん羽ばたいてほしい」と期待を込めた。
交流事業は2011年度から始まり、村内の小中学校で台湾やタイ、ベトナム、マレーシアの4カ国・地域7校とテレビ電話を通じた交流を続けてきた。マレーシアとは、同国の要請に基づき、2月に国家機関である教育省から交流許可を取得。村教育委員会によるとマレーシア政府から市町村教育機関の交流許可は県内初で、国内でも珍しい。
現地交流では、村内の小中学校から各1人の児童が4泊5日で台湾を訪れ、テレビ電話での交流を続けていた台南市の嘉南國民小と官田國民中、嘉義県石棹地区の中興國民小で授業に参加した。中国語で行われる英語や算数などの授業を体験。台湾茶の生産地石棹地区にある中興國民小ではお茶の入れ方などを学んだ。
仲泊小から参加した大黒朱莉さん(11)は5月29日、中興小で学んだお茶の入れ方を仲泊小で披露した。実際に台湾で使われている器具を使ってお茶を注ぎ、クラスメイトに振る舞った。お茶を飲んだ児童らは「ウーロン茶だけど味は緑茶みたい」などと珍しそうに話していた。
大黒さんは台湾での交流について「言葉は難しかったけどジェスチャーで会話できた。みんな優しくて楽しかった」と笑顔で振り返った。
団長として参加した喜瀬武原小中学校の上地栄春校長は「台湾と学校制度が違うことも分かった。児童にとっても刺激になり、いい時間を過ごせた」と話した。
英文へ→Onna Village continuing international exchanges with four Asian countries