小禄・豊見城地区防犯協職員、500万着服 刑事告訴を検討


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 小禄・豊見城地区防犯協会(具志盛義会長)の女性職員(30)が、2012年度から約2年間にわたって事業費を着服していたことが13日、分かった。同協会によると、着服額は少なくとも500万円に上るという。女性は着服の事実を認め、謝罪をしたという。同協会は同日、緊急の理事会を開き、刑事告訴を視野に入れ、被害の全容解明を急ぐ方針を決めた。

 女性は、豊見城署で臨時の会計担当として勤めた後、12年4月から署内にある同協会事務局に雇われた。同協会で一人だけの常勤職員として事務全般を担当。通帳と印鑑を一手に管理し、同年9月から複数回にわたって着服したとみられる。女性はことし5月から出勤しなくなったため、署員が連絡をしたところ、着服を告白したという。女性は現在休職しているが、今後懲戒免職の処分を下す予定。
 事業費は那覇市や豊見城市の助成金や各企業・団体の寄付金などから賄われている。通帳には数百万円の残高があったが発覚後は、ほとんど底を突いていたという。
 同協会は今後、職員採用の在り方や印鑑の管理方法を見直し、再発防止につなげる考え。同協会の具志会長は「地域の防犯を啓発するのがわれわれの使命だが、足元から不祥事を出してしまい申し訳ない。再発防止に努めたい」と話した。