新垣やり投げ3位 八種競技・比嘉らも全国へ 九州高校総体


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 陸上の全国高校対校選手権大会南九州地区予選大会第2日は13日、沖縄市陸上競技場であり、男子やり投げの新垣篤哉(豊見城)が61メートル70で3位入賞した。八種競技の比嘉海輝(中部商)、100メートルの当真大智(同)、400メートル障害の崎本和誠(那覇西)、400メートルリレーの中部商も3位だった。

女子では100メートルの岩永梨沙(中部商)と400メートル障害の大城有利加(那覇西)、400メートルリレーの中部商がいずれも4位に入った。各種目の6位(混成は3位)までが8月の全国高校総体に出場する。

◆国体の雪辱懸ける 新垣、記録伸びず悔しさ
 男子やり投げの新垣篤哉(豊見城)は昨秋の全九州新人大会に続く3位。初の全国総体切符を手にしたが、記録が思ったほど振るわず、うれしさ半分、悔しさ半分といった表情だった。
 「体重を後ろに残して、後ろで投げるイメージ」と表現した2投目。放つ位置を高くしたことでやりは緩やかな軌道を描き、1投目を4メートルも上回った。快調に記録を伸ばすかと思われたが、その後は激しさを増した雨に影響され「すっぽ抜けたりきれいに飛ばせなかったり全然駄目」。
 専門の指導者がいない中、他校の合同練習に参加、教えを請うなどして力を伸ばしてきた。身長167センチの小柄な体を技術でカバーしようという意識も高い。冬場に肘を痛め、20メートルも投げられなかった時にはウエートトレーニングで体づくりに励んだ。
 昨年の国体は「周りに圧倒されて自分の投てきができなかった」と言い、16位に終わった。2度目の全国舞台で雪辱に懸ける思いは強い。「雰囲気にのまれず、県高校記録を更新したい」。きっぱりと、笑顔で宣言した。(大城周子)

◆「応援が力」声弾ませる 八種競技の比嘉
 3位までが全国総体に進める男子八種競技。事前のランキングでは6番手だった比嘉海輝(中部商)が、最後の椅子に滑り込んだ。地元開催を追い風に躍進し、「みんなの応援のおかげ」と声を弾ませた。
 12日にあった4種目を、目標より7点高い点数で折り返した。
 迎えた13日は最初の110メートル障害で2位と好発進すると、走り高跳びでも自己ベストを10センチも更新。苦手とする最後の1500メートルまでに貯金をつくり、全国出場をたぐり寄せた。
 昨秋、八種に転向したばかりの3年生。「1種目で記録が落ちても他の種目で稼げるのが面白い」と競技の魅力を語る成長株は、全国総体の大舞台を「楽しみたい」と心待ちにする。

※注:崎本和誠の「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし

男子やり投げで3位に入った新垣篤哉(豊見城)=13日、沖縄市陸上競技場(普久原裕南撮影)
男子八種競技 走り高跳びで自己ベストを大きく更新するなどして3位に入った比嘉海輝(中部商)