強制わいせつ81件 13年県内、小中高生の被害多発


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強制わいせつ事件 (上から)発生件数、被害者職業

 2013年に県内で発生した強制わいせつ事件が過去10年で最多の81件を記録した。ことし1月から5月末までの強制わいせつ事件は、前年同期より7件増の32件(暫定値)発生し、このままのペースで推移すれば最多記録を更新しそうだ。県警は「被害に遭わないよう、人の多い道を歩いたり、無防備になりやすい歩きスマホをやめてほしい」と注意を呼び掛けている。

 04年~13年の過去10年間で発生した強制わいせつ事件(676件)の被害者を職業別でみると、小中高生が49・3%(333人)と約半数を占めた。その中で最も被害に遭うのは高校生で、全体の22・8%(154人)だった。直近の事例では、今月中旬に沖縄本島内で、帰宅途中の女子高校生が突然後ろから男に抱きつかれ、首を絞められる被害に遭った。高校生の次に多いのが小学生で16・4%(111人)。中学生は10・1%(68人)だった。
 過去10年間で発生した強制わいせつ事件は、午後8時~同10時の時間帯に最も多く発生し、84件に上った。次に多い時間帯が午後10時~午前0時で72件だった。強制わいせつ事件は、日が沈む午後6時から早朝の午前6時ごろにかけて多く発生している。
 子供・女性安全対策課の山城正和次席は性犯罪を予防するポイントとして、(1)すぐ逃げる(2)防犯ブザーを持ち歩く(3)玄関を開ける前に周囲を確認する(4)階段などでは後ろに気を付ける(5)安易に携帯番号などは教えない―を挙げた。「大声を出すなど自らが防御することで被害に遭わないようにしてほしい」と語った。