豪で米軍駐留拡大 星条旗報道、薄れる沖縄の「優位性」


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 【ワシントン=島袋良太本紙特派員】米軍再編で在沖海兵隊のうち約2500人が移転する予定のオーストラリアで、米軍が海兵隊の駐留規模をさらに拡大する可能性があることが分かった。

米軍の準機関紙・星条旗が20日付で伝えた。オーストラリアでの駐留規模がさらに拡大すれば、海兵隊がアジア太平洋地域で沖縄を拠点とし続ける「地理的優位性」の根拠がさらに乏しくなりそうだ。
 星条旗紙はこのほか、米国やオーストラリアの安全保障専門家の話として、米空軍のB52やB2など核兵器も搭載する爆撃機、米海軍の原子力潜水艦など重大な破壊力を持つ装備も、オーストラリアの飛行場や軍港への立ち寄り権を得る可能性があると伝えた。
 オーストラリアのアボット首相は今月12日にワシントンでオバマ米大統領と会談し、米軍のオーストラリアでの配備を強化する協定を締結した。
 米軍は2018年までにオーストラリアに海軍の強襲揚陸艦も新たに配備する予定。強襲揚陸艦は海兵隊員を乗せ、上陸戦を含む比較的大規模な作戦に出動する。強襲揚陸艦を含む海兵隊の編成単位は、太平洋では在日米軍に続き二つ目の立ち上げで、新たに海兵隊の行動拠点が構築される。