中山2発、琉球9位 サッカーJ3第17節


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後半37分、2得点目となるシュートを決めるFC琉球の中山悟志=22日、沖縄市陸上競技場(花城太撮影)

 サッカーJ3のFC琉球は22日、ブラウブリッツ秋田と沖縄市陸上競技場で第17節を戦った。中山悟志が2ゴールを挙げ、2―0で5試合ぶりの勝利を収めた。琉球は5勝3分け9敗で勝ち点18、順位を二つ上げて9位になった。

J3(全33節)は今節で前半戦を終え、一時中断。次節は7月20日午後3時、福島ユナイテッドと福島県のあいづ陸上競技場で対戦する。琉球の次戦は6月29日、西原町民陸上競技場で行われる海邦銀行SCとの天皇杯県予選決勝となる。

◆中山/復活告げる祝砲
 連敗の暗く長いトンネルからチームを救ったのは、経験豊富なストライカーだった。32歳の中山悟志が今季初ゴールを含む2得点をたたき出し、存在感を発揮した。
 この試合に期するものがあった。薩川了洋監督から初めてキャプテンマークを託された。「ベテランにはチームを引っ張る責任がある。中山にも責任感を持ってやってほしい」というメッセージが込められていた。自身を「キャプテンのキャラじゃない」と分析するが「若いチームだし、自分が何とかしなきゃ」と気合が入った。
 トップ下で先発したが退場者が出たため、ワントップに入った。するとゴール前で輝きを放つ。DF屋宮大地のピンポイントクロスに得意の頭で合わせた。その3分後も左足で決め、追いすがるブラウブリッツ秋田を突き放した。
 チームを救う2ゴールは自身の復活を告げる祝砲でもあった。昨季途中に加入し、9月の天皇杯1回戦で2得点と活躍したものの、左膝を痛めた影響もあり、リーグ戦は無得点に終わった。中山は「(得点が)遅くなりすぎて申し訳ない。これからどんどん点を取っていきたい」と後半戦での爆発を誓った。
 ガンバ大阪時代、元日本代表FW中山雅史氏にちなみ「浪速のゴン」と呼ばれた中山。今度は「琉球のゴン」としてチームを引っ張る。(荒井良平)