沖縄労働局は27日、2013年に定期監督などを実施した1363事業場のうち、76.7%に当たる1046カ所が労働関係の法律に違反していたと発表した。前年から10.5ポイント増え、調査を始めた1998年以降、2番目に高い。
安全基準に関する違反がもっとも多く336カ所あり、労働条件通知に関する違反が271カ所、時間外労働協定を締結しないなど労働時間に関する違反が252カ所、時間外労働などにかかる割増賃金を支払っていないなどの違反が211カ所で確認された。
業種別の違反率では建設業が前年比16・7ポイント増の78・9%でもっとも増加幅が大きい。製造業は9・1ポイント増の79・1%、旅館・飲食店・接客娯楽業が8・7ポイント増の80・7%だった。
労働者が労働基準監督署に事業場での法令違反を伝えて是正を求める「申告」の処理件数は、44件減の427件だった。内容は賃金不払いが326件と最多で、解雇手続きに関するものが67件あった。
労働局は、問題があると思われる事業所を集中的に調査しているため、全体的に違反が増えたとは一概には言えないとした上で、「労働条件通知や労働時間に関する違反が増えており、業種別で建設業の違反率が増えたことなどが増加の要因」などと説明した。