友利(豊見城)砲丸制す 中学通信陸上沖縄大会


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男子共通砲丸投げ 6投目の投てきで13メートル15の記録を出す友利宗暉(豊見城)=28日、金武町陸上競技場(普久原裕南撮影)

 第60回全日本中学校通信陸上競技沖縄大会第1日が28日、金武町陸上競技場で行われ、男子共通砲丸投げの友利宗暉(豊見城)が13メートル15で頂点に立った。女子共通の走り高跳びでは、垣花彩絵(兼城)が1メートル57で優勝した。男子3年100メートルでは新崎仁也(那覇)が11秒55で栄冠を手にした。

◆友利、標準記録越え 最後の一投に全力
 男子共通砲丸投げの友利宗暉(豊見城)は最後の一投に全てを懸けた。目指したのは全日本中学選手権の参加標準(13メートル)を超える記録だ。「これで決めよう」。全身の力を込めて投じた砲丸は、13メートルラインを15センチ超えた。「取りあえず安心した」。狙い通りの記録で優勝を飾り、胸をなで下ろした。
 最初の投てきで12メートルを超えて首位に立った。2回目以降も記録を伸ばし続けたが、なかなか13メートルを超えられなかった。「13メートル以上を投げて全国大会に出場することが目標だったので焦っていた」。思い描いた記録を出せずに苦しんだ。それでも最後の投てきでは「より高い軌道で投げることを意識して気合を入れ直した」。たたき出した記録で自己ベストも更新した。
 以前はハンドボール部に所属していたが、砲丸投げに集中するため今月中旬に退部した。砲丸投げの経験がある父・義光さん(44)の指導を受けながら練習を続け、「今日は成果が出せた」と実感している。義光さんも「結果を残せてほっとしている」と目を細めた。
 練習では14メートルを超えたことがあり、「全国大会では練習通りの記録を出したい」と意気込む。「緊張せずに自分のフォームを出せば大丈夫だ」。引き締まった表情で全国の舞台を見据えた。(平安太一)