仲井真氏、出馬の意向 自民県連、あす擁立決定


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仲井真弘多氏

 自民党県連会長の西銘恒三郎衆院議員は5日、仲井真弘多知事と会談し、11月の県知事選での仲井真氏擁立を県連として組織決定する考えを伝えた。複数の関係者によると、仲井真氏は出馬の意向を示しているという。県連は7日に役員会、議員総会を開き、仲井真氏の擁立を正式に決定する予定だ。

 党本部の石破茂幹事長は4日に西銘氏と会談した際、仲井真氏の劣勢を示す独自の世論調査結果を基に「勝てる候補なのか、しっかり検討してほしい」と伝えていたが、西銘氏は市町村長などから仲井真氏の3選出馬を望む声が強いことや、4月の沖縄市長選でも劣勢を跳ね返して推薦候補が勝利したことなどを踏まえ、仲井真氏の擁立を決断したとみられる。
 複数の関係者によると、西銘氏から擁立の方針を伝えられた仲井真氏は「そうですか」などと述べ、県連の組織決定に特に異論を唱えなかったという。
 仲井真氏をめぐっては市町村長が6月に3選出馬を促したほか、後援会組織も出馬を要請している。女性団体も出馬要請に向け準備を進めており、経済界にも支援の動きがある。
 仲井真氏は6月28日の市町村長らによる激励会で出馬に前向きな姿勢を示しながら「もう一呼吸だけ時間をください」と回答。開会中の県議会でも「多くの人々から声援をいただいている。なるべく早い時期に与党と相談して態度を決めたい」と答弁していた。
 ただ、県連は自公体制で知事選に臨むことを確認しているが、仲井真氏を候補者とすることについて、公明党県本から了承はまだ得られていないことなどから、県連内でも仲井真氏の擁立決定は慎重に判断すべきだとの意見もある。