台風8号、農業被害22億円に けが40人


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 全国初の特別警報が発令された台風8号による被害は10日も県内各地で新たに確認された。8日に最大瞬間風速53メートルを記録した渡嘉敷村では、港の防波堤ブロックが波に流され、定期船の航路がふさがれた。

このため10日の運航が全面休止となった。本紙の調べで強風による交通事故での負傷者1人が新たに判明し、けが人は40人に上った。県は10日夜、サトウキビやマンゴーなど農林水産業の被害総額(速報値)を当初の約11億円から約22億円に修正した。
 特別警報に基づいて各市町村は7日から避難勧告を発令し、最大20市町村の約24万8千世帯、約59万8千人が避難対象となった。北中城村は9日に土砂崩れがあった同村安谷屋の11世帯、約30人が住む一部地域を対象に10日も避難勧告を継続している。
 大雨と強風の影響により本島地方や宮古島地方など県内最大10万7300戸で停電した。本島中北部を中心に10日も一時約3千世帯が停電したが、同日午後7時ごろに復旧した。
 県などの調べでは7~9日に、床上・床下浸水が本島中北部を中心に少なくとも122件、土砂崩れが84件発生した。強風で横倒しになるなどの車両の被害数は26台だった。
英文へ→Typhoon Neoguri leaves 40 people injured and 2.2 billion yen in agricultural damage