沖縄の宿泊伸び率全国一 13年、前年比33・4%増


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都道府県別延べ宿泊者数

 観光庁は13日までに、2013年(1~12月)宿泊旅行統計調査をまとめた。沖縄の延べ宿泊者数は前年比33・4%増の2078万9590人泊となった。人泊数は東京都、北海道、大阪府などに次ぐ全国5位だが、伸び率は1位だった。

そのうち、外国人延べ宿泊者数は90・4%増の148万7750人泊で、11年と比べ、2・7倍と大幅に伸びた。
 増加の背景には国内外の航空路線の新規開設や拡充、円安に伴う海外客の旅行需要増などが挙げられる。13年(1~12月)の入域観光客数も前年比9・9%増の641万3700人で、暦年で過去最高を更新した。
 外国人の延べ宿泊者構成を見ると、台湾が34%と最も多く、次いで香港22%、韓国16%、中国11%、米国10%など。また、客室稼働率は、リゾートホテルが66・1%で、全国平均の52・3%を大きく上回った。その一方、ビジネスホテル68・7%、シティーホテル68・2%、旅館30・2%、会社・団体の宿泊所17・8%で、それぞれ全国平均を下回った。
 一方、14年1~3月の延べ宿泊者数は、前年同期比9・8%減の478万7810人泊となり6位に下がったが、外国人延べ宿泊者数は2・4倍の48万1730人泊と大幅に伸びた。
 琉球大学の下地芳郎教授は「沖縄は全国の中でも外国人観光客の占める重要度が非常に高い」と話している。今後の課題について「観光客のリピーター化をどう図っていくかは課題となる。リピーターとして戻ってくるための取り組みを官民挙げて強化する必要がある」と指摘した。
 宿泊旅行統計調査は07年から従業者数10人以上の宿泊施設を対象に調査している。10年4月以降、従業者数10人以下の施設も含めて調査。調査方法は観光庁から全国約1万8千宿泊施設に調査票を配布し、調査対象施設が自ら調査票に記入し返送する。うち沖縄は約410宿泊施設を対象に調査している。(呉俐君)