鉄軌道導入 3段階で県民意見


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
鉄軌道の県計画策定スケジュール

 県は沖縄本島への鉄軌道導入に向け、県民の意見を聞くパブリック・インボルブメント(PI)を8月から来年4月まで、3段階に分けて行う。県民意見を踏まえて専門家による検討委員会で議論し、県計画案を2016年3月に決定する。

 第1段階(8~11月)は有識者の「鉄軌道・合意形成あり方検討委員会」を設置し、導入に向けた検討方法や体制をまとめる。県が13年度に実施した鉄軌道導入調査を県民に示しながら意見を聞くPIも開始する。
 第2段階(12月~15年3月)は「沖縄鉄軌道検討委員会」「技術検討委員会」を設置し、複数ルート案の利点や課題などを比較。観光や地域住民の利便性、生活環境などの項目で評価する。
 第3段階(15年4月以降)は具体的に複数のルート案を評価項目ごとに比較し、検討する。
 第1段階で決めた検討方法を随時、再検証する「プロセス運営委員会」も第2、第3段階で設置する。各段階別にPIを行う。16年3月に決定する県計画案には1ルートに絞り込む予定で、その後実現に向けた政府との調整を進め、20年3月の着工を目指す。
 11日の県議会公共交通ネットワーク特別委員会で導入に向けた取り組みを説明した謝花喜一郎企画部長は「ルートに関しては県民それぞれの思いがある。多数決ではなく、専門家による客観的指標で公平に決定したい。地下を通るルートだけではなく、地表に出ることも視野に検討しないといけない」との見解を示した。