辺野古 海上作業行われず


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キャンプ・シュワブ前の浜辺に設置された浮桟橋に近づく住民らと海上保安庁の職員ら=28日午前9時、名護市辺野古

 沖縄防衛局が米軍普天間飛行場の名護市辺野古沿岸部への移設に向け、近く実施する海底ボーリング調査を前に行う浮標灯(ブイ)や浮具(フロート)の設置作業は、28日午前11時半現在、行われていない。

 作業は当初、同日午前にも始まる予定だったが、浮具などを海上に運ぶための桟橋設置や、環境保全対策などが全体的に遅れたことから、海上での作業開始もずれ込んでいるとみられる。
 ブイ設置などが順調に進めば、ボーリング調査は31日ごろの開始を予定しているもようだ。調査は安全性の確保を優先して、波の高さが1・5メートル以下の日の午前中に開始する方向で調整しているが、フィリピン東側の海上に熱帯低気圧が発生していることなどの影響で辺野古の海域でも波が高くなっており、開始時期は流動的な状況となっている。
 沖縄防衛局は天候やブイ設置作業などの進捗(しんちょく)状況などを見極めて、ボーリング調査の開始時期を最終的に判断するとみられる。
 一方、海上保安庁は28日午前、移設予定地に隣接するキャンプ・シュワブからゴムボートを出動させ、移設に反対する住民らによる海上での抗議行動の警戒に当たった。
【琉球新報電子版】