シュワブ浮桟橋設置 海保、カヌー2人を一時「拘束」


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キャンプ・シュワブ沿岸部に設置された浮桟橋=28日午後2時50分、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ(毎日新聞社ヘリから、花城太撮影)

 沖縄防衛局は28日までに、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向け、近く実施される予定の海底ボーリング調査や浮標灯(ブイ)設置の際に使用する浮桟橋をキャンプ・シュワブ沿岸部に設置した。

海面での作業着手は初めて。ブイ設置やボーリング調査の準備が整ったことで、29日以降に海上作業に着手する方針。27日夜には代替施設建設に反対する市民らの抗議行動を制限するためとみられる鉄柵がシュワブのゲート前に設置されたため、集まった市民ら約150人が激しく抗議した。
 28日はブイや浮具(フロート)の設置作業は実施されなかったが、ブイや設置作業に使用するとみられる小型船舶十数隻が初めて確認された。浮桟橋設置作業は27日午前7時ごろから開始。シュワブ沿岸部に設置予定の桟橋2本のうち1本に着手した。浮きブロックを接続する形で長さ50メートル以上の浮桟橋が完成した。
 同日午前8時半ごろから市民の船3隻が阻止行動に入ったが、海上保安官が乗ったゴムボートが接近しないよう注意しながら取り囲んだため、近づけなかった。同日午前10時ごろには、海底調査に向けた作業を監視するため海上からカヌーで接近した男性2人が海上保安官に一時、身柄を「拘束」された。さらに市民団体の関係者1人が船舶安全法違反(定員超過)の疑いがあるとして中城海上保安部が28日に出頭を求めた。