浦添、相撲団体初V 九州中学体育大会


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伊良波―長与第二 粘りのストロークで勝利に貢献した伊良波の清山涼介=5日、県総合運動公園庭球場

 2014年度九州中学体育大会は5日、各地で6競技を行った。相撲団体で浦添が初優勝を飾った。テニスは男子団体の伊良波が4強入りを果たした。個人では男子ダブルスの廣渡泰斗・廣渡藍之組(宮里)と宮城健吾・高良隼組(沖縄東)が準々決勝、女子シングルスの我那覇真子(山内)が準決勝に進出し、勝ち残っている。ハンドボール女子の港川と神森は準決勝進出を決めた。

◆悔しさばねに14年ぶり快挙 浦添、全国へ意気込み
 相撲団体で浦添が初優勝、県勢としても2000年の伊江以来14年ぶりという快挙を達成した。
 城間瑠正と當眞嗣斗の2年生に3年生の島袋夢蔵の布陣。ヤマ場は昨年覇者の鶴城(熊本)と対戦した準決勝だった。先鋒(せんぽう)を落とし、中堅の當眞の相手は個人戦優勝の強敵。當眞は「相手はこちらが焦るのを待っている。落ち着いていこう」と、相手のスピードに対応して寄り倒しで勝利を収めた。勢いを継いだ大将の島袋も寄り切りで白星。決勝の相手には予選リーグで完勝しており「最後はいい相撲をしようと臨んだ」という城間から再び3連勝で退けた。
 當眞と島袋は昨年も団体メンバーで、準決勝敗退の悔しさを経験した。「昨年の倍の稽古をしてきた」と島袋。足腰の強化に加え、大舞台でも緊張しないよう元気のいいあいさつや仲間への声掛けなど雰囲気づくりに取り組んだ。次の舞台は全国。當眞は「沖縄は強いとマークされると思う。それをはね返す力を付けたい」と頼もしかった。

◆1年清山粘り4強の立役者 テニス伊良波、全国切符逃す
 男子・伊良波は準決勝で強豪・筑陽学園(福岡)に敗れ、全国大会出場権を逃した。3月の新人大会3位に続く九州4強に、上原元気主将は「気持ちでは負けてなかったけど、相手は強かった」とさばさばした表情を浮かべた。
 4強入りを懸けた長与第二(長崎)との準々決勝は2―2で並び、勝利の行方は最後のシングルスにゆだねられた。ここで伊良波の1年・清山涼介が脅威の粘りを見せる。「自分の試合で(勝敗が)決まると分かって『勝つしかない』と思った」。相手の3年生が放つ力強いストロークを一つ一つ、的確に返していく。我慢比べで相手のミスを誘い、接戦を制した。
 4強の立役者となった清山は「みんなでうまくなって、来年は全国に行きたい」と成長を誓った。