仲井真氏３選出馬表明　「辺野古、動き始めた」

　仲井真弘多知事（７４）は７日、那覇市内のホテルで記者会見し、１１月１６日投開票の県知事選（１０月３０日告示）に３選を目指して出馬することを正式に表明した。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について、仲井真氏は「政府案は遅いとか非現実的というものではなくなってきつつある。危険性除去の方向で前に動き始めたと考えている」と述べ、基地負担の軽減につながると評価した。

　仲井真氏は２期８年の県政運営について、産業振興や雇用、子育て、離島振興などの分野で成果が表れ始めていると強調。「流れ、うねりを止めるな、逆回転させるなということに尽きる」と述べ、県政継続を訴えた。
　辺野古の埋め立て承認については「（審査で）国にものすごい厳しい条件を付けた。クリアしたものをノーと言うわけにはいかない」と説明し、法律の要件を満たしたことから承認したとの考えを示した。
　出馬の意向を示している翁長雄志那覇市長（６３）が県内移設反対を訴えていることについては「反対ということでもう一回元に戻して、混乱に入るだけじゃないか」などと批判。辺野古への移設で負担軽減に取り組むべきだと強調した。
　翁長氏と選挙を戦うことについては「長い友人だが、選挙は選挙。政策を提起し県民に選んでもらうのが基本で、その方向で理解すべきだ」と述べた。下地幹郎元郵政民営化担当相（５２）の出馬については「コメントしない」と答えた。
　仲井真氏支持に消極的な姿勢を示している公明党県本については「県政与党で一緒に行動できれば、これが自然だ。期待を大きくしている」と述べた。
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　仲井真　弘多氏（なかいま・ひろかず）３９年８月１９日生まれ、那覇市出身。東京大工学部卒。６１年に通産省（現経済産業省）入省。９０年大田昌秀県政で副知事。沖縄電力社長、県商工会議所連合会会長など歴任。０６年知事選で初当選し、２期目。