ボリビアで祖先思う 県人移住地でウークイ


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祖先が祭られる仏壇に手を合わせる池原正次さん=10日(日本時間11日)、コロニア・オキナワ

 【ボリビアで梅田正覚】旧盆最終日のウークイとなった10日夜(日本時間11日)、南米ボリビアの県系人移住地「コロニア・オキナワ」でも各家庭に親戚が集まり、祖先の霊を送った。

 コロニア・オキナワの第1移住地にある読谷村楚辺出身の県系1世、池原正次さん(91)の自宅には、子どもや孫、ひ孫まで12人が集まった。2011年に妻のトシさん(享年86)が亡くなったため、ボリビア人の大工に依頼して仏壇とトートーメー(位牌(いはい))を作った。祖先を送るため手を合わせ、「来年もまた来てください」と祈りを込めた。
 仏壇には、昆布や大根、三枚肉が入った重箱など沖縄と変わらない旧盆料理がずらりと並んだ。
 正次さんは琉球政府の計画移民で1958年にボリビアに渡った。故郷から遠く離れた場所にいるが「沖縄と同じように祖先の冥福を祈っている」と胸を張る。玄関の前に送り火をたいて、祖先が道に迷わないよう送った。
英文へ→Okinawan immigrants honor ancestral spirits in Bolivia