【中国時報】温室効果で植物が北上 静宜大の陳教授確認


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 植物の生息状況について調査を行っていた静宜大学の陳玉峰教授は、台湾中南部に生息していた植物が、北部にも広く生息していることを確認した。中には70キロ北上しているものも。温室効果の影響で気温が上昇したため、高温を避けて北上したものとみている。
 調査によると、南部の湿地に生息しているネズミノオ科の「塩地鼠尾粟」は、10数年前にも中部で生息が確認されていたが、現在はさらに北上し、総移動距離は60キロ以上。中部の湿地に生息する「雲林莞草」は台湾北端の漁港近辺でも確認されており、移動距離は70キロに達している。
 陳教授は「気候は100年周期で変化しているが、大規模な樹木の伐採は顕著な影響を及ぼす。阿里山で1912年に伐採が行われた次の年には平均気温が3・7度も上昇している」と指摘。温暖化の影響が深刻であると警告した。