【電子号外】辺野古 掘削開始 防衛局、16カ所で予定


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 沖縄防衛局は18日午前11時すぎ、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に向けた海底ボーリング調査を開始した。市民らの反対運動などで最終的に作業が中止された2004年以来の掘削調査で、11月30日までに計16地点で調査を実施する予定。市民らは18日もカヌーなどで海上での抗議活動を実施したが、海上保安庁のゴムボートが多数警戒に当たり、作業現場には近づけなかった。

 防衛局は同日早朝から17日にキャンプ・シュワブ沿岸部に設置した掘削調査の足場となるスパット台船での作業を開始した。作業員数人が足場に上り、地質を掘削する際に使用するボーリングマシンに棒状の掘削機を入れた。スパット台船の直近には汚濁防止膜と浮具(フロート)、沿岸部にもより広い範囲でフロートが設置されているほか、海上保安庁のゴムボートが警戒する中で作業が進められていた。
 防衛局はさらにキャンプ・シュワブに搬入していた別の小型のスパット台船の資材もクレーンでつり上げて組み立て作業に着手した。辺野古漁港側の浅瀬部分で予定している調査地点に移動させ、近く調査を開始するとみられる。
 防衛局はボーリング調査など一連の作業について「事業の安全かつ円滑な工事を実施する観点から回答できない」としている。