辺野古で市民3人を一時拘束 海保、沖合で聴取


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男性をゴムボートに引き上げる海上保安官=25日午後2時20分ごろ

 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場移設に向けた名護市辺野古沖の新基地建設工事で25日、辺野古崎付近の砂浜でボーリング機(掘削機)の設置が確認された。桟橋付近の浜から移動し、新たな地点での調査が始まったとみられる。陸上部の採掘機設置は3地点目。海上のスパット台船2基でも作業員の姿が確認された。

 市民らは、この日もカヌーや抗議船に乗って海上で作業中止を訴えた。午後、海上のオイルフェンスをくぐり、浮具(フロート)との間で抗議していた3人を海上保安庁が一時拘束した。その後3人は、沖合に停泊する巡視船で任意の「事情聴取」を受けたという。市民は「午前中は泳いでいても何も言われなかったのに、今回拘束したのはなぜか」と疑問視した。今後工事海域に近づかないことを約束する書類が提示されたが、署名しなかったという。
 オイルフェンスとフロートの間をカヌーで航行した女性は、市民の抗議船で辺野古漁港に戻った。海上保安官らは「事情聴取を行う」として高速で市民の抗議船を追尾したが、辺野古漁港に戻ると引き返した。
 第11管区海上保安本部は本紙の取材に対して「あの海域は工事区域。われわれは『入るな、近づくな』と警告したが、(市民らが)行動を取ったので、確保した」と話した。