県高校秋季陸上 崎本110障害、徳本走り高跳び大会新


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
男子110メートル障害決勝 雨中でも大会新となる抜群の走りを見せる崎本和誠=6日、糸満市西崎陸上競技場(普久原裕南撮影)

 陸上の第29回県高校秋季大会初日は6日、糸満市西崎陸上競技場で行われた。男子110メートル障害は崎本和誠(那覇西)が14秒73の大会新で制し、女子走り高跳びの徳本鈴奈(同)も大会新となる1メートル67で頂点に立った。

女子400メートルリレーの中部商業A(比屋根愛夏、岩永梨沙、具志堅美織、砂川ゆり)は48秒38で優勝、大会記録に惜しくも0秒02届かなかった。

◆悪条件にも集中力発揮/崎本
 アクシデントはスタート直前に起きていた。試走で右ふくらはぎをつり、崎本和誠(那覇西)は顔をゆがめた。雨も激しく降り続け、コンタクトを使う崎本は雨が目に入ると視界を失う。スタート直後に2人が転倒するなど悪条件の重なった波乱の展開にも「本番では何も考えなかった」と持ち前の集中力を発揮し、力強いフォームで次々とハードルを跳び越え、14秒73でぶっちぎりの優勝を決めた。
 自己ベストは14秒47。目標としていた14秒50台には届かず「納得はいっていない」。それでも自身が昨年出した大会記録を0秒26縮めた。
 インターハイではあと一歩で決勝進出を逃した。「正直、モチベーションが落ちた」と、総体後は練習に身が入らなかった。10月に日本ジュニア陸上、国体を控え「次も全国がある」と気持ちを入れ直した。8月24日の九州陸上では14秒91で2位。今回の優勝で着実に復調している。崎本が高校の集大成を見せるのはこれからだ。(関戸塩)

※注:崎本和誠の「崎」は、「大」が「立」の下の横棒なし