男子・小禄、女子・那覇が優勝 全沖縄高校バスケ


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 バスケットボールの第57回全沖縄高校選手権大会最終日は7日、県総合運動公園体育館で男女の決勝を行った。男子は小禄が74―68で前原に勝利して2年ぶり4度目の優勝。女子は那覇が76―63で西原を破って2年連続4度目の頂点に立った。

小禄と那覇は12月に東京都で開かれる全国高校選抜優勝大会(ウインターカップ)の出場権を得た。

◆全国で自信、接戦制す
 何度も苦しい戦いを経験してきた。県高校総体の決勝リーグ前原戦は1点差で勝利。全国総体では5点差以内のゲームを制してベスト8まで駆け上がった。小禄の主将・武富海志は胸を張って言う。「接戦でもやれるという自信を持っている」。この日も緊迫した試合で勝利をつかんだ。
 序盤は相手のペースにのまれた。前原が内外からテンポ良く得点を重ねる一方で、思うような攻撃ができない。それでも「声を出して盛り上げようと思った」と言う武富が仲間を鼓舞すると、徐々にリズムが良くなった。松川幹樹が正確なショットで試合を振り出しに戻し、武富のミドルシュートで逆転に成功した。
 前半終了時点で小禄のリードはわずか2点だったが、武富は落ち着いていた。「接戦はシナリオ通りだった」と振り返り、ハーフタイムは「勝利を全力で奪いに行こう」と気持ちを高めた。第3クオーター(Q)は武富の得点から勢いに乗り、「後半の出だしから良くしたかった」と言う上良潤起の連続得点でリードを広げた。
 第4Qに3点差まで詰め寄られたが、小禄も耐えて逃げ切った。「ディフェンスやリバウンドを最後まで集中できた」。激戦を乗り切り、武富はうれしそうに笑った。(平安太一)

◆先手奪い主導権/女子優勝の那覇
 女子の那覇が序盤から勢いに乗った。第1Qから攻守で主導権を握り、最後まで崩れることなく13点差の快勝につなげた。
 序盤にチームをけん引したのは渡久地結香だった。「仲間がボールを取った瞬間に走ろうと思った」と積極的にリングに向かい、第1Qだけで17点を奪った。決勝でぶつかった西原は県総体で苦戦した相手で「今日は最初から集中しようと思った」と語る。
 第4Qは西原に詰め寄られる苦しい時間もあった。そこで力を発揮したのは2年の中山美可子。積極的に3点弾を放ち、西原を突き放した。「先輩がリバウンドを拾うと言ってくれたので迷わず打てた」と感謝した。

男子決勝 小禄―前原 第1クオーター、逆転のジャンプショットを決める小禄の武富海志=7日、県総合運動公園体育館(平安太一撮影)
那覇―西原 第1クオーター、シュートを決める那覇の渡久地結香