読谷14安打猛攻 県秋季高校野球第2日


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与勝―読谷 六回無死、右前打で猛攻の口火を切る読谷の富田敦己=8日、沖縄市のコザしんきんスタジアム(仲本文子撮影)

 第64回県高校野球秋季大会第2日は8日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦9試合を行った。読谷は中盤の猛攻など14安打を集めて6―3で与勝に逆転勝ちした。

那覇商は八回に一挙5点を奪って西原を6―1で下し、糸満は着実な加点で那覇工を5―1で退けた。具志川は6―5で石川に競り勝ち、那覇国際は11―10で向陽にサヨナラ勝ちした。南風原、陽明、首里、球陽も2回戦へ進んだ。9日は宜野湾市立野球場で美里工―知念の1回戦1試合を行う。

◆エース富田 反撃口火/6回、集中打で逆転
 反撃の口火を切ったのはマウンドを託された右腕のバットだった。2点を追い掛ける六回。読谷の2番手投手・富田敦己が右前打で出塁すると、打線がつながり一挙5点を奪った。「みんなから絶対に塁に出てくれと言われた」と富田は笑顔を見せる。
 継投したのは1―1で迎えた六回だった。「本調子ではない」と言いながらも直球は最速139キロを計測。先頭打者に安打を許したが、連続で犠打を阻止した。2死まで追い込んだ後に四球や暴投などで2点を失い、「球が荒れている部分があった」と苦笑いする。それでもエースの力投はチームに火を付けた。
 六回に代打で送り出された仲村剛志は右前打で好機を広げ、「富田がマウンドに立ったことが精神的に大きかった」。1年の大城瞳磨は「富田さんが投げると、みんなが得点しようという気持ちになる」と決勝点を呼ぶ適時二塁打を放った。
 「みんなに助けられた」とうれしそうに語る右腕は七回以降に持ち直し、無失点で切り抜けた。
 夏の大会ではエースナンバーを背負っていたが、けがの影響で新人大会地区予選はベンチ入りしなかった。今大会の背番号は10。「悔しい気持ちはある。それをばねに試合でいいところを出したい」。エースナンバーを再び背負う日まで、富田は全力で投げ続ける。(平安太一)

<きのうの結果>
▽1回戦
具志川 6―5 石川
那覇商 6―1 西原
陽明 8―1 開邦
  (七回コールド)
糸満 5―1 那覇工
球陽 17―0 中農南農連合
  (五回コールド)
那覇国際 11―10 向陽
首里 11―1 南部商
  (五回コールド)
読谷 6―3 与勝
南風原 4―2 沖縄水産

<きょうの試合>
▽1回戦
【宜野湾】10時
美里工―知念