「訓練優先で住民軽視」 嘉手納町議会、ハリアー出火で抗議決議 辺野古反対意見書も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
名護市辺野古でのボーリング調査の強行に抗議し、米軍新基地建設工事の即時中止を求める意見書を賛成多数で可決する嘉手納町議会=9日午前10時56分

 【嘉手納】嘉手納町議会(徳里直樹議長)は9日に開いた9月定例会で、4日に嘉手納基地内で発生した米海兵隊のAV8Bハリアー攻撃機の出火事故や相次ぐF15戦闘機のトラブルに抗議する意見書と抗議決議2案を全会一致で可決した。名護市辺野古で進む普天間飛行場の移設工事の即時中止を求める意見書も賛成多数で可決した。

 ハリアーの意見書は、「住民への不安を解消できていないにも関わらず、軍事訓練優先で住民軽視の現状に強い憤りを感じる」とし、ハリアーの即時撤去、F15の撤去、外来機の訓練禁止、事故原因究明と公表を求めている。
 辺野古に関する意見書は、宇栄原京一氏、古謝友義氏、安森盛雄氏、奥間政秀氏の4人が反対した。同意見書は、海底ボーリング調査の中止と抗議活動の弾圧や過剰警備をやめること、キャンプ・シュワブ前の鉄板、海上浮標灯(ブイ)、浮具(フロート)の撤去を求めている。
 ハリアーは4日午後5時12分ごろ、嘉手納基地の北側滑走路に緊急着陸した直後に誘導路上で出火。数分後に鎮火した。米軍は、ホットブレーキ(ブレーキの異常加熱)が出火原因としている。
【琉球新報電子版】