エボラ感染拡大防止に食料支援を WFP事務局長


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 世界食糧計画(WFP)のカズン事務局長は13日、都内で共同通信などのインタビューに応じ、西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱への対策について「(治療などのため)隔離された人々の食料需要を満たさないと感染の勢いを止められない」と述べ、食料支援が不可欠との考えを示した。

 感染拡大を防ぐため、リベリアなどでは人や物資の移動が制限され、食料の搬送が困難となっている。食料不足や価格高騰が生じており、カズン氏は「食料支援の規模拡大に取り組んでいる。健康状態を維持するには食料が必要だ」と話した。
 一方で、シリアや南スーダンなど食料支援の緊急性が高い地域も他にあることから「(全てに対応するのに)十分な財政支援が得られていない」として、国際社会に協力を呼び掛けた。
 WFPはエボラ熱感染地域の130万人に6万5千トンの食料供給を目指している。世界保健機関(WHO)によると、エボラ熱の死者は12日までに、感染が疑われる例も含め2400人を超えている。
 カズン氏は、12日から都内で開かれている女性政策に関する国際シンポジウムに参加するため来日した。(共同)
(共同通信)