那覇市・国際通りの象徴的存在だった沖縄三越(杉山潤治社長)が21日、創業57年の歴史に幕を下ろす。閉店まであと2日となった19日、最大8割引の「全館最終売り尽くしセール」に店内は客でごった返した。
「通常1万9800円のバッグが5千円です」。1階の売り場で従業員の威勢の良い声が響くと、山積みのワゴンに四方八方から手が伸びた。ピーク時はエレベーター前に長蛇の列ができるほどだ。
那覇市の知念実男さん(82)は「寂しいの一言。沖縄東宝劇場やレストランにはよく行った。お中元はいつも三越。明日もあさってもまた来るかもしれない」と閉店を惜しんだ。
21日午後7時の閉店後、正面玄関でセレモニーを開き、杉山社長が長年親しんだ顧客らに向けあいさつする。