![](https://ryukyushimpo.jp/tachyon/legacy/uploads/img5420d3346444d.jpg)
ラグビーの第42回名護市長杯争奪大会高校の部は21日、名護市の21世紀の森ラグビー場で決勝を行い、名護AがコザAを26―19で破って連覇した。同点で迎えた後半29分、名護は相手の反則で得たペナルティーキックから玉城慎也が右中間に飛び込み、勝ち越しのトライを挙げた。
3位決定戦は北中城・コザB・美来工科合同チームが19―7で北部農林に勝った。
◆残り1分、決勝トライ/名護・玉城「気持ち負けず」
後半残り1分、名護に最後のチャンスが来た。ゴールまで5メートル。相手の反則で得たペナルティーキックから素早く動いたフランカー玉城慎也は「時間がない。突っ込むしかない」。迷わずボールを抱えて突進した。密集を突き抜けた166センチの体がインゴールに飛び込んだ瞬間、勝利を決定付ける笛が鳴った。
殊勲の玉城は「みんなに取らせてもらった」と直前のプレーでボールをつないだことを勝因に挙げる。
この日は「体格では負けても気持ちでは負けない」と鋭いタックルも見せて攻守に貢献した。
玉城のプレーが象徴するように、自陣深くまで攻め込まれても、気合の入ったタックルでコザの選手をはね返して流れを引き寄せた。前半開始早々、コザに攻め込まれた場面もあったが、辺土名斉朝監督は「あそこで踏ん張れたのが大きい。体を張ったディフェンスをして苦しくても諦めなかった」と話し、中でも61キロとフォワードとしては小柄な玉城の奮闘をたたえた。
花園への予選を1カ月後に控えたライバル同士は、現チームで名護の2勝1敗。前哨戦として落とせない戦いをまずは切り抜けた。激しいタックルとバックスの展開力などチームとしても充実してきたが、主将の大城亨介は「花園が目標だから満足してはいない」と言い切った。(金城潤)