【ハワイ】タマシロさんエイサー大使に 海外在住・女性で初


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海外初の世界エイサー大使になったシャリ・タマシロさん

 ことし5月、シャリ・タマシロさんが世界エイサー大会実行委員会から世界エイサー大使に任命された。海外在住者および女性の任命は今回が初となる。シャリさんは、糸満市人会に属する沖縄県系3世。

 シャリさんがエイサーに興味を持ったのは2008年のこと。ブラジル沖縄県人移民100周年を記念するイベントに参加したシャリさんは、フィナーレを飾るエイサーの演舞に圧倒された。「エイサーを通して踊り手と観客に共有されるこの喜びとエネルギーをハワイでも実現したい」との思いから、ハワイにあるエイサー団体に呼び掛け、ハワイエイサードラムフェスティバルの開催を11年に実現した。
 フェスティバルを企画運営する上でシャリさんが大切にしているのが、観客の教育と伝統を敬うこと。プログラムは伝統的なエイサーから始まり、新作のエイサーや沖縄以外の太鼓を使った伝統芸能の演舞も取り入れ、出演した団体のコラボレーション演目がフィナーレを飾る。司会者は正確で分かりやすく、エイサーに関する情報を観客に提供していく。
 ハワイでフェスティバルを開くことによって、ハワイのエイサー団体の技術の向上につながり、団体間の交流も生まれた。
 世界エイサー大使としてシャリさんは13~15日に沖縄県で開催された世界エイサー大会コンテストの審査員を務めた。
 大会前に「大会自体も楽しみだが、他の世界エイサー大使とのネットワーキングも楽しみにしている」と言うシャリさん。出会いから生まれる新しいコラボレーションに期待ができそうだ。(矢部久美子通信員)