キングス早くも黒星 TKbjリーグ第2戦


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浜松―キングス 第4クオーター、激しく攻撃を仕掛けてチームを勢いづけるアンソニー・マクヘンリー=5日、愛知県の豊橋市総合体育館(平安太一撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングスは5日、愛知県の豊橋市総合体育館で浜松・東三河フェニックスと第2戦を行い、68―82で敗れて今季初黒星を喫した。

 キングスは立ち上がりからシュートが決まらず、内外から着実に加点する浜松に試合の主導権を握られた。第2クオーター(Q)からはターンオーバーも増え、流れに乗れない時間が続いた。浜松の勢いは衰えず、25―36と大きくリードされて前半を終えた。
 後半に入ってもキングスのシュート精度は上がらず、テンポ良く得点を重ねる浜松を止められないままリードが広がった。第4Qの終盤にアンソニー・マクヘンリーが粘り強く得点。最後はファウルゲームに持ち込んだが、勝利をつかめなかった。
 キングスの次戦は11、12の両日、香川県の高松市総合体育館で高松ファイブアローズと2連戦を行う。

浜松・東三河フェニックス(1勝1敗)
82―68(21―15,15―10,17―11,29―32)
琉球ゴールデンキングス(1勝1敗)

 【評】キングスは最後までシュート精度を上げることができず、守備でも浜松を抑えられなかった。第1Qからキングスのシュートはリングに嫌われ、フリースローも決まらずリズムを崩した。浜松は外国籍選手を中心に得点を重ねて大きくリードを広げた。キングスは19のターンオーバーを重ねるなど、課題の残る内容となった。
(平安太一)

◆これが現状
 伊佐勉HC(キングス)の話 浜松のアグレッシブなプレーに40分間押されて相手のペースでゲームが進んだ。いい形でゲームが作れず残念だが、これが現状だ。しっかりと受け止めて練習するだけだ。アウェーの試合を1勝1敗で終え、最低限のことはできた。

◆思い描いた通り
 東野智弥HC(浜松)の話 今日はいい形で思い描いた通りのゲームができた。沖縄の得点は波に乗ると怖い。昨日は連続で得点されたので今日はチームとしてディフェンスをやった。昨日は完敗だったけど、そこから得られたものが大きかった。

◆堅守崩壊 悔しい完敗
 キングスの放ったシュートはことごとくリングに嫌われ、最大の武器である守備は簡単に崩された。攻守でいい流れをつくることができず、14点差の完敗だった。「今日は完全に負けゲームだった」。試合を終えた岸本隆一は悔しそうな表情を見せた。
 第1クオーター(Q)から、果敢にリングにアタックしてもボールがネットを揺らすことはなく、ファウルで得たフリースローもリングにはじかれた。伊佐勉HCは「フリースローが決まっていれば違った展開になっていた」と言う。前半だけで17本のフリースローを得ながら、決めたのは8本にとどまった。守備では浜松のスピードに押され、インサイドへの切れ込みやアウトサイドのオープンショットを何度も許した。岸本は「オフェンスでいいプレーをしてもディフェンスをしっかりやらなければ流れをつかめない」と反省する。
 それでも第4Qはマクヘンリーを中心に攻め、キングスらしい力強さを見せた。「みんなの必死さが出た」とマクヘンリーが言うように、32点を奪う猛攻だった。しかし浜松に29点を与えて逆転には至らず、マクヘンリーは「浜松が素晴らしかった」と負けを認める。そして「自分たちには取り組むべき課題が多い」と語り、敗戦を糧に成長することを誓った。(平安太一)