社会

【フランス】石垣焼の魅力存分に 金子晴彦展覧会

石垣焼窯元・金子晴彦さんの作品

 パリの青空の下、国際交流基金パリ日本文化会館で9月2日から13日までの12日間、石垣焼窯元・金子晴彦展覧会が開かれた。この会館は通常、個人の個展は人間国宝レベルでもない限り受け付けないことで知られている。その中での金子氏の展示は特例といえる。

 展示のきっかけは昨年、グランパレ宮殿で行われたサロンレベラッションで世界のベストアーティスト300人の一人に選出されたことにある。日本からは金子氏のみの選出だった。
 金子氏の作品は沖縄の鉱石と透明なガラスとの融合から生まれる。自然発色で織り成される青は、まさに沖縄の手付かずの海の色を彷彿(ほうふつ)させる。
 石垣焼の特徴は美しい海の色だけではない。黒の世界に銀の星空を連想させる油滴天目。絶妙な黒にぽつぽつと現れる銀色の模様と海の青、この二つの色彩の絶妙なバランスで、見る人の時間を忘れさせるほど美しい油滴天目茶碗は、今回の展示の魅力の一つとなっている。
 初日に来訪したパリの陶器修復家は文化会館のホームページを見て「石垣焼があまりにも美しく、どうしても見たくて、前日は眠れなかった。実物を見られて感動でいっぱい」と興奮気味に語っていた。
 個展は会館での展示後、16日から7区のギャラリー・プレオウシスで開催された。金子氏は「パリ日本文化会館に引き続きパリでの個展が実現し、うれしく思う」と語った。
 石垣焼窯元は現在、沖縄県産業振興公社、2014年度県産工業製品海外販路開拓事業の支援採択事業。
(大城洋子通信員)