辺野古海底掘削 防衛局が3地点追加


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 沖縄防衛局は10日、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う海底ボーリング調査について、現在の21地点から調査地点を3カ所追加するとして同日、入札公告を開始した。

 開札予定は12月9日で、履行期間は来年3月31日まで。防衛局は新たに岩礁破砕協議書を県に提出するとしているが、県水産課は「既に許可不要と回答した埋め立て予定区域内での追加調査であり提出は必要ない」としている。防衛局は年末にも3カ所の調査に着手する。
 調査地点追加について防衛局は「21地点の調査でも工事の設計に必要な情報は得られるが、埋め立て工事を本格的に進めるに当たり地質をより高い精度で把握するため」と説明した。
 防衛局は当初、21地点の掘削調査を11月30日までに終了するとしていたが、追加3地点の調査完了期限を来年3月末としたことで、2019年10月末までの完了を目指している移設工事の作業工程に影響が出る可能性もある。
 一方、県の岩礁破砕の取り扱い方針は、ボーリングなどを例示し「影響が軽微」な行為は原則許可は不要としている。
 県水産課は防衛局と協議し許可は不要と判断した現在の掘削調査21カ所と同様に、許可不要と判断するとみられる。県の判断を踏まえ、防衛局は調査業者と契約後、早期に調査に着手する予定。
 防衛局は8月18日に埋め立て工事の前提となる海底調査を開始。9月16日までに調査予定の21地点のうち12地点で調査を終了した。残り9地点については「比較的水深が深く、大きなスパット台船で調査する」としており、気象状況や準備状況を踏まえて近く調査を再開する方針。