弁護士の金城睦さん死去、基地、人権問題に尽力


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
金城睦氏

 県憲法普及協議会会長や沖縄弁護士会会長などを歴任し、沖縄の米軍基地問題解決や憲法の普及に尽力した金城睦(きんじょう・ちかし)氏が9日午後8時半、療養していた那覇市の自宅で心不全により死去した。77歳。自宅は那覇市首里汀良町2の22の1、ライオンズマンション守礼501号。告別式は13日午後2時から3時、浦添市伊奈武瀬1の7の1、いなんせ会館で執り行われる。喪主は妻・久美子さん。

 金城氏は那覇市首里出身。東京大を卒業し、同大大学院を修了。1965年に東京弁護士会と琉球法曹会に弁護士登録した。69年に沖縄に移り、71年の参院選で革新統一候補として立候補。日本復帰直前の72年4月に結成された県憲法普及協議会の初代事務局長を務めた。86年には沖縄弁護士会会長に就任。同年11月、革新統一候補として県知事選に出馬するに当たって任期途中で辞任した。弁護士として米軍による瀬長亀次郎氏らの渡航拒否問題や沖縄の被爆者差別を争った「沖縄違憲訴訟」、那覇市情報公開訴訟などの大型訴訟に関わった。
 96年度から2005年度まで憲法普及協議会の会長を務めた。一坪反戦地主会共同代表や沖縄民主法律家協会会長、沖縄人権協会副理事長なども歴任した。