知事選立候補予定者、辺野古で対立鮮明


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 30日告示される県知事選(11月16日投開票)に立候補を表明している現職の仲井真弘多氏(75)と、前那覇市長の翁長雄志氏(64)、元郵政民営化担当相の下地幹郎氏(53)、元参院議員の喜納昌吉氏(66)が27日までに琉球新報のインタビューに応じ、知事選に向けた決意や重点施策について語った。

最大の争点となる米軍普天間飛行場の辺野古移設問題で主張や立場の違いがあらためて鮮明となり、経済活性化や子育て・教育、医療・福祉施策などで4人がそれぞれ持論を語った。
 仲井真氏は「宜野湾市民の命と暮らしを守るため、5年以内の運用停止を実現したい」と述べ、普天間飛行場の早期の危険性除去へ辺野古移設を推進する立場を示した。翁長氏は「民意を携えて埋め立て承認へのノーを日米政府、国連に訴える」と述べ、埋め立て承認の取り消し、撤回も選択肢に入るとの考えを示した。
 下地氏は「辺野古移設は過去の知事選などで賛否が争われたが解決できていない」と強調し、移設の是非を問う「県民投票」を実施する考えを述べた。喜納氏は「沖縄が嫌なものを他に押し付けるわけにはいかない」と述べ、普天間飛行場の無条件閉鎖を日米両政府に求めるとした。
 経済施策では、仲井真氏が地場産業の育成や新たなリーディング産業の創出などを訴えたのに対し、翁長氏は那覇空港の物流拠点化を推進し、20万トン級のクルーズ船用バースを整備する必要性などを指摘した。
 下地氏は嘉手納基地の軍民共用化を打ち出し、大型施設誘致などによる観光発展を目指すと主張。喜納氏は消費税減免などの特別措置を政府に求め、一括交付金を活用した最低限所得保障制度の導入を訴えた。
 子育て施策や貧困対策などについては、4人とも独自の政策を強調した。

写真説明:(左から)仲井真弘多氏、翁長雄志氏、下地幹郎氏、喜納昌吉氏