キングス、福岡寄せ付けず 83―69で勝利 TKbjリーグ


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キングス―福岡 第3クオーター、リング下で力強いプレーを見せる大宮宏正=2日、沖縄市体育館(普久原裕南撮影)

 プロバスケットボールTKbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区3位=7勝2敗)は2日、沖縄市体育館でライジング福岡(同9位=2勝7敗)と今季第10戦を行い、83―69で勝利、3位を維持した。

 第1戦に引き続き、キングスは序盤から積極的なプレーで勢いに乗った。キブエ・トリムがインサイドを切り崩せば、岸本隆一は3点弾で得点を重ねた。
 第2クオーター(Q)は福岡をキングスが追い掛ける展開になった。それでもアンソニー・マクヘンリーや並里成がリングをこじ開けて逆転に成功し、42―33とリードして前半を終えた。
 第3Qは開始直後からキングスがペースをつかみ、連続得点で一時は20点差をつけた。福岡は3点弾で食らいついて9点差まで詰め寄ったが、キングスも着実に加点して逃げ切った。
 キングスは17、18の両日、石垣市総合体育館に群馬クレインサンダーズを迎えてホーム2連戦を行う。

琉球ゴールデンキングス(8勝2敗)
 83―69(24―24,18―9,28―20,13―16)
ライジング福岡(2勝8敗)

 【評】キングスが中盤から終盤にかけて主導権を握って快勝につなげた。第1Qはクロスゲームになったが、第2Qは3点弾が好調な福岡がリード。キングスはマクヘンリーを中心に攻めて逆転すると、第3Qはミスが増えた福岡を圧倒した。福岡は重要な場面のミスが響いた。(平安太一)

◆大宮 攻守に存在感
 新戦力は今や、キングスにとって不可欠な存在になっている。どこからでもリングを狙える得点力に加え、2スチール1ブロックを決める堅い守り。身長197センチ、体重92キロの大宮宏正が高い能力を存分に発揮した。「もっと強いキングスを見せられる」。大車輪の活躍をした背番号8の言葉に、会場を埋め尽くしたファンが沸き立った。
 ホームの2連戦で白星を重ねることは「最低限の目標だった」と大宮は強調する。その決意を形にするように、キングスは開始直後から爆発した。トリムのインサイド、岸本隆一の3点弾と効率よく得点。大宮はリングにはじかれたボールをねじ込むなど、高さを生かしたプレーで貢献した。
 第2Qにリードを許しても、第3Qに福岡の猛攻を受けても、崩れずに持ちこたえた。伊佐勉ヘッドコーチが「守備から徹底しようと伝えた」と言うように、激しく守って流れを取り戻した。大宮は「キングスの強みは守備で、どんな場面でもチームが慌てなかった」と納得の表情で語った。
 福岡との2連戦はいずれも80点を超え、得点力不足に苦しんでいた時期から抜け出しつつある。8得点の大宮は「もう少しだ。2桁得点はやりたい」。現状に満足せず、チームと共に前に進み続ける。(平安太一)

◆練習通りに実行
 伊佐勉HC(キングス)の話 並里と岸本がゲームとチームをコントロールして、うちのペースで試合を運べた。ガードの考えに沿っていい流れができたので、安心して試合を見ていられた。練習でやってきたことも実行できた。(次戦の)石垣でもいいゲームをしたい。

◆集中力欠いた
 ジェームス・ダンカンHC(福岡)の話 うちは若いチームで、相手にリードされているときに集中力を失い、弱みが出た。点差が縮まって、追い上げている大事なときにはターンオーバーを出した。福岡のディフェンスのルールが崩れたことも大きかった。