翁長氏先行、仲井真氏追う展開 県知事選で世論調査


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知事選の関心度

 県知事選(16日投開票)が10月30日に告示されたことを受け、琉球新報社と沖縄テレビ放送は1、2の両日、県内全域の有権者を対象に電話世論調査を合同で実施し、選挙戦の序盤情勢を探った。

調査結果に本紙の取材を加味すると、無所属新人の翁長雄志氏(64)が先行し、無所属現職の仲井真弘多氏(75)=自民推薦=が追っている。これに無所属新人の下地幹郎氏(53)と、無所属新人の喜納昌吉氏(66)が続いている。まだ2割以上が投票先を決めていない。同日選の那覇市長選や県議補選、那覇市議補選はまだ告示されておらず、今後の展開は流動的だ。
 地域別では那覇市や北部、中部、南部、八重山で翁長氏が先行し、仲井真氏が追っている。宮古は仲井真氏、下地氏が競り合い、翁長氏が後を追う展開だ。喜納氏はまだ支持が広がっていない。
 支持政党別に見ると、自民支持層は6割以上が仲井真氏、2割弱が翁長氏を支持している。翁長氏は社民、共産、社大などの票を9割近く固めた。自主投票となった公明と民主の支持層から多くが翁長氏に流れているもようだが、公明支持者などでは態度未定が3割いる。
 翁長氏は無党派層からも多くの支持を得て、仲井真、下地氏が追っているが、同じく2割以上は態度を決めておらず、今後の情勢を左右しそうだ。
 一方、知事選で最大の争点となる米軍普天間飛行場の移設問題では、現行計画通り「名護市辺野古へ移設すべきだ」と答えた人の割合が15・1%にとどまった。「国外移設」は28・7%、「沖縄県以外の国内移設」(県外移設)は22・8%、「無条件の閉鎖・撤去」は22・3%で、県内移設反対は73・8%に上る。
 投票先を決める際に最も重視することは「普天間飛行場などの基地問題」が46・3%と最も高く、「経済振興や雇用対策」(21・6%)、「医療や福祉の問題」(10・8%)、「子育てや教育の問題」(9・3%)と続いた。
 選挙に「大いに関心がある」「ある程度関心がある」と答えた人の割合は計85・4%と高く、注目度の高さがうかがえる。
(’14知事選取材班)

 【調査方法】県内の有権者を対象に1、2の両日、無作為に発生させた番号に電話をかけるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)法で実施した。電話帳に載せていない人も調査可能で、年代や性別など有権者の縮図に合わせた精度の高い調査ができる。実際に電話がかかったのは890件で、このうち517人から回答を得た。