スクラップから課題研究 名桜大学で新聞活用講座


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グループの課題研究に向けて新聞から経済関係の情報を収集し、考えを深め合う学生ら=5日、名護市の名桜大学

 名桜大学(名護市)は国際学群経営専攻の学生らを対象に、社会人に求められる知識やスキルを身に付けて就職活動に生かしてもらおうと「新聞活用講座」を5日、開講した。

仲尾次ゼミ、林ゼミの3年生ら28人が琉球新報の学割などを活用して新聞を購読し、経済関連の記事など切り抜きを続けながらグループによる課題研究に取り組む。
 初回は本紙NIE推進室の座波幸代記者が講師を務めた。多様な情報が氾濫する中、「新聞は『知っておきたい、知っておくべきこと』をコンパクトに編集し、24時間サイクルで更新されるメディア。信頼性の高い『足で稼ぐ』情報を身に付けてほしい」と話し、見出しやレイアウトなどの特徴を基に短時間で情報収集できるこつを紹介した。
 学生らはワークショップで経済や働き方に関する記事を選んで切り抜き、論拠を持って考え、意見を深める活動を体感した。今後、スクラップした記事を基にグループで課題を設定し、来年1月の発表に向けて調査研究を続ける。
 金融機関のインターンシップを経験した佐藤明日香さん(21)は地銀の経営統合の記事を選び「業界研究でメガバンクの成長の一方、地銀の苦境があると知った。統合は対抗策の一つになるのではないか」と選んだ理由を話した。
 県内大手企業への就職を目指す狩俣倫彦さん(23)は「新聞は読みやすく作られていることを知った。気になる記事から読み続けたい」と語った。