やぎおじさんが手作りシアター 伊江中で読書実演会


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
手作りの「ブラックパネルシアター」を上演するやぎおじさんこと、矢作四郎さん=10月30日、伊江村立伊江中学校

【伊江】伊江村立伊江中学校(山入端きよみ校長)は10月30日、同校の読み聞かせ週間に合わせて読書実演会を開いた。浦添市在住の矢作四郎さんが手作りの「ブラックパネルシアター」で、民話や童話、文学作品などを上演し、いつもとは違う読み聞かせの世界で生徒を楽しませた。

通称「やぎおじさん」。新潟県出身。東京世田谷区立図書館を退職後、6年前に沖縄移住。現在は牧港小学校の読み聞かせボランティア隊の一員として6年生を担当し、週1回活動をしている。また、市内外の児童館などで「ブラックパネルシアター」を上演している。
矢作さんは、歌を交えながら約1時間で9作品を紹介した。中でも、芥川龍之介の「蜘蛛(くも)の糸」では、蜘蛛の糸に引っ張られる場面は見どころのひとつだった。新潟県に伝わる民話「食わず女房」では、欲張りな男の姿を見事に表現し、民話の世界へ引き込んだ。
図書委員の比嘉真綿さん(3年)は「『食わず女房』は読んだことがあり、このような形は初めてだったので楽しく見せてもらった」と礼を述べた。
10月31日、西小学校でも作品を変えて上演され、児童を楽しませた。
(中川廣江通信員)